「飲食の仕事はAIには奪われない」
「現場仕事は人にしかできない」
そう考えている人は多いと思います。
確かに、包丁を握るのも、身体を使う作業も、すぐにAIが代替することはありません。
ですが、仕事が残ることと、あなたが評価され続けることは別問題です。
この記事では、AI時代において「現場仕事に従事している人」が直面する現実と、そこから逃げるための現実的な選択肢について書きます。
気分の良い話ではありません。ですが、現場に長くいた人間として、嘘は書いていません。
すでに始まっている「評価のAI化」

これまでの社会は、人が人を評価してきました。
- 上司の主観
- 年功序列
- 「真面目だから」「よく頑張っているから」という曖昧な評価
しかしこの仕組みは、確実に終わりに向かっています。
これからは、
- 数値
- 効率
- 再現性
- 客観データ
こうしたものを、AIやシステムが評価する時代になります。
ここで、はっきり言います。
多くの現場仕事は、この評価軸と相性が悪い。
「真面目」「頑張っている」は、もう評価されない
遅刻をせず、
文句も言わず、
黙々と働く。
これまでは、それなりに評価されてきました。
ですがAIは、
- 感情を考慮しない
- 背景をくみ取らない
- 「頑張っているつもり」を評価しない
結果しか見ません。
つまり、真面目だが、結果を数字で残せない人は、評価不能=価値が低い人材として処理される可能性があります。
これは努力や人格の否定ではありません。評価の土俵が変わっただけです。
異業種から「優秀な人間」が流れ込んでくる
もう一つ、見逃してはいけない現実があります。
- 会計
- 法務
- 事務
- コンサル
- ホワイトカラー職
これらの業界は、AIの普及によって確実に人が余ります。
そして彼らは、
- 高学歴
- 論理思考ができる
- 数字に強い
- 学習速度が速い
こうした人材です。
彼らが「生きるために」飲食・小売・介護・物流・建設などに参入してきたらどうなるか。
答えはシンプルです。
評価されるのは、彼らです。
現場経験は武器にならない可能性がある
厳しいことを書きます。
- 10年包丁を握ってきた
- 20年現場に立ってきた
それだけでは、評価軸がAIに変わった瞬間、武器にならない可能性があります。
理由は簡単です。
- 数値化できない
- 再現性を説明できない
- 言語化できない
からです。
これは能力の問題ではありません。構造の問題です。
すべての人がAIを使う仕事をする必要はない。
ここで、誤解してほしくないことがあります。
すべての人が、AIを使った仕事をした方が良いわけではありません。
AIが得意なのは、
- 正解がある世界
- 最適解が一つの世界
- 効率が正義の世界
です。
一方で、
- 正解がない
- 感覚が価値になる
- 作り手によって結果が変わる
こうした業界は、AIが踏み込めない領域のため、今後も人の仕事として残ります。
問題なのは、AIを使わないことではなく、AIに評価される土俵に居続けることです。
AIと競争しない、という生存戦略
これからの時代は、
- AIを使いこなす人
- AIが入り込めない場所を選ぶ人
この二極化が進みます。
どちらが正しい、という話ではありません。
重要なのは、自分に合わない土俵で、消耗し続けないことです。
逃げ道としての「ハンドメイド副業」
ここで一つの選択肢として提示したいのが、ハンドメイドや個人制作などのクリエイティブな仕事です。
理由はシンプルです。
- 初期投資が小さい
- 学歴・経歴が問われない
- 一人で始められる
- 失敗しても致命傷にならない
そして何より、AIに評価されない世界を、自分で作れるからです。
センスや才能の話ではない
ハンドメイド副業というと、
- 器用な人だけ
- センスがある人だけ
そう思われがちですが、違います。
重要なのは、
- 誰に
- 何のために
- どんな不便を解決するのか
これだけです。
これは、現場で働いてきた人ほど強い視点でもあります。
現場仕事の経験は別の形で活きる
飲食、小売、介護、建設、運送、工場。
これらの仕事をしてきた人は、
- 現場の不便
- 理不尽
- 使いづらさ
を、誰よりも知っています。
ハンドメイド副業は、この「気づき」をそのまま商品にできる世界です。

最初にやるべきことは「売る」ことではない
多くの人が、最初に間違えます。
- いきなり完璧な商品を作る
- いきなり稼ごうとする
必要ありません。
最初にやるべきことは、「作っている人」として存在することです。

- 作っている過程を発信する
- 試行錯誤を記録する
- 失敗も含めて残す
これだけで十分です。
小さく始めるという「保険」
ハンドメイド副業は、一発逆転の方法ではありません。
これは、
- 組織に依存しすぎないための保険
- 評価軸を分散させるための保険
- 年齢を重ねたときの逃げ道
です。
売れなくてもいい。向いていなければやめてもいい。
やらないことだけが、最大のリスクです。
私自身について
私は、長く飲食業界で働いてきました。
この業界が尊い仕事だということも、現場の厳しさも、人材の問題も、すべて体感しています。
だからこそ言えます。
「仕事がなくならない」と「安心して生きていける」は、全く別です。

最後に

私自身、自分の仕事はAIとは無関係な職種だと思っていました。
正直なところ、そこまで危機感を持っていなかったのも事実です。
しかし、ここ数年の飲食業界を見ていて、明らかな変化を感じるようになりました。
年齢に関係なく異業種からの転職者が、明らかに増えている。
慢性的な人手不足を理由に採用のハードルは下がり、「誰でも採用される状態」になっている。
未経験の40代、即日正社員で採用。
これは一見、働く側にとって良いことのように見えます。
ですが、同時に私は「これは異常だ」とも感じていました。
その理由は単純です。
今後、職人が、頭脳派に評価で勝てない時代が来る。
そんな気配を、現場で肌感覚として感じ始めていたからです。
AI時代は、強い人が勝つ時代ではありません。
評価される場所を持っている人が、生き残る時代です。
今の仕事を続けながらで構いません。
まずは、小さく。
逃げ道を作ることは、負けではありません。

