ハンドメイド販売を始めたばかりの頃、僕も「SNSを頑張れば売れるはず!」と思っていました。
写真をアップして、フォロワーを増やして、「いいね」がつくと嬉しくて──。
でも、正直なところ「思ったより売れないな…」と感じたのも事実です。
いいねは増えても、購入にはなかなかつながらない。投稿はすぐ流れてしまうし、タイミングが悪いと見てももらえない。
そこで僕が活かしたのが、もともと続けていたブログ運営の経験でした。
じっくり読んでもらえる記事を書いて、SNSから誘導したり、検索から見つけてもらえるようにしたり。
そうすることで、SNSだけでは届かなかった人たちにもしっかりアプローチできるようになったんです。
この記事では、「SNSで頑張ってるけどなかなか売れない」と感じている人に向けて、**なぜブログが強いのか?どう使えばいいのか?**を、自分の実体験も交えてお話しします。
SNS集客だけでは限界がある理由
ハンドメイド販売ではSNSが手軽で始めやすい反面、「SNSだけでは売れない壁」にぶつかる人も多いのが現実です。
ここでは、僕自身の経験をもとに、SNSだけに頼ることのリスクや限界についてお話ししますね。
フォロワー=購入者とはならない
SNSでフォロワーが増えてくると、「これだけ見てくれてるなら売れそうだ!」と思うかもしれません。
見学から購入にはつながりにくい
でも実際は、「見る人」と「買う人」は全然違う層だったりします。
僕もSNSでそこそこ反応があるのに、売上につながらない時期がありました。
よく考えたら、SNSのフォロワーって「なんとなく作品が面白い」「作業工程が好き」「見てるだけで楽しい」って人も多いんですよね。
つまり、「興味」はあるけど「購入意欲」は別。
ブログの来訪者は目的がはっきりしている
逆に、ブログから来る人って「ルアーを探している」「購入を検討している」など、目的意識を持っている人が多いです。
この違いが、売上にもはっきり表れます。
投稿はすぐ流れて埋もれてしまう(情報の寿命が短い)
SNSの投稿って、勢いはあるけど寿命が短いです。
例えばX(旧Twitter)やInstagramの投稿は、投稿から1日どころか数時間でタイムラインから流れてしまうことも。
「新作出しました!」とお知らせしても、見てもらえる時間はごくわずかなんですよね。
一方でブログは、数か月、場合によっては数年後でも検索から読まれることがあります。
過去に書いたルアー紹介の記事から、今でもショップに来てくれる人がいるのを見ると、「やっぱりブログって強いな」と実感します。
SNSアカウント停止や凍結のリスクもある
意外と見落とされがちなのが、SNSアカウントの凍結リスクです。
投稿の内容によっては「誤解されやすい表現」も含まれることがあり、AIの自動検出で意図せずバンされるケースもあります。
とくにX(旧Twitter)やInstagramでは、通報が重なると事前告知なしで制限がかかることも。
SNSに頼りきっていると、アカウントが止まった瞬間に集客も売上もストップしてしまうというリスクがあります。
その点、ブログは自分で管理している限り、突然消えることはありません。
まさに「自分の本拠地」を持っておく安心感があるんです。
ブログを使うことで得られる3つの大きなメリット
SNSだけで集客していると、瞬間的なアクセスは期待できます。
しかし、「いつ売れるか分からない」「反応があっても売上につながらない」といったことが増えます。
でも、ブログを運営していると、作品が“探されて見つけられる”ようになり、売れ方が変わるようになります。
ここでは、僕がおすすめするブログ運営の大きなメリットを3つ紹介します。
検索されて集客できる(売れる導線ができる)
ブログの最大の強みは、SNSのように「見てもらえるタイミングを待つ」のではなく、お客さんの方から自分で探して見つけてくれるという点です。
たとえば──
- 「レジンアクセサリー 通販」
- 「ハンドメイド 革小物 購入」
- 「手作り雑貨 プレゼント 人気」
といった検索ワードであなたのブログがヒットすれば、その時点で“興味を持って調べている人”にアプローチできるということ。
しかも、一度その記事が検索上位に表示されれば、あなたが何もしなくても、毎日コツコツとアクセスを集め続ける“資産”になります。
SNSのように「出品のたびに頑張って拡散する」必要はありません。
じっくり信頼を育てながら、売り込まずに売れる仕組みが作れるのが、ブログの一番の魅力です。
作品やブランドの世界観をしっかり伝えられる
SNSでは文字数や投稿のテンポに制限がありますが、ブログなら「なぜこのデザインにしたのか」「どんな素材を使っているのか」「どう使えば長く楽しめるのか」など、しっかり丁寧に伝えることができます。
これによって、「なんとなく可愛い作品」から「ちゃんと考えられた価値ある商品」へと、読者の認識が変わります。
つまり、価格や作りの丁寧さに納得して購入してもらいやすくなるのです。
さらに、あなた自身のこだわりや制作の背景もじっくり伝えられるので、ブランドに対する信頼や共感を育てる土台にもなります。
「誰が」「どんな思いで」「どんな工夫をして」作っているのか。
そのストーリーは、ハンドメイド作品の価値を伝える上で、何よりも強い武器になります。
いつでも見返せる&過去記事も働き続ける
SNSの投稿は一度流れてしまうとほとんど見返されませんが、ブログの記事は**「気になったらあとでまた読む」「お気に入りに入れて何度も見る」**という行動が起きやすいです。
ショップで見た商品を「良いな」と思っても、「買う価値はあるかな?」でも、実際に作り手に問い合わせてまで聞く人は少数派です。
そんなとき、商品について詳しく書かれたブログ記事があれば、迷っている購入者の背中をそっと押してくれる存在になります。
実際、僕のブログでは、5年前に書いた記事に今でもアクセスが続いています。
つまり、自分が寝ているときや、ご飯を食べたりお風呂に入っているときでも、ブログで書いた記事が、“営業マン”のように働いてくれるんです。
それって、時間がない副業組にはものすごくありがたい武器ですよね。
ブログとSNSを上手に組み合わせるコツ
SNSとブログ、どちらか一方だけでも発信はできますが、それぞれ得意な役割が違います。
僕自身、いろいろ試してみて、「これはセットで使うと強いな」と実感したので、今回は具体的にどう組み合わせると効果的かを紹介します。
ブログを母艦にしてSNSで誘導する流れを作る
まず前提として、ブログを情報の“母艦(ベースキャンプ)”にする意識が重要です。
SNSは拡散力がある反面、投稿は流れてしまい、あとから探すのが大変です。
その点ブログは、情報を整理してストックできる資産になるので、土台としてとても優秀です。
なので僕は、
- SNSで興味を引く(新作告知や釣果報告など)
- 興味を持った人をブログに誘導する(詳細はブログへ)
という流れを意識して運用しています。
SNSは短期的な反応、ブログは長期的な関係づくりに活用
SNSは「今この瞬間」のリアクションを得るのが得意なツールです。
新作の写真や制作風景をパッと見せることで、短期的な関心を引くのに最適です。
一方で、ブログは
- 制作背景やこだわり
- 実際の釣果や使用感
- 購入者のレビュー
といった内容を丁寧に伝えるのに向いています。
つまり、SNSは広く浅く、ブログは狭く深く。
この特性を理解して、役割を分けて運用すると効果が倍増します。
具体的な連携事例の紹介(例:新作紹介はSNS、詳しい使い方や背景はブログ)
たとえば、僕がよくやる流れはこんな感じです。
- 写真と紹介文を投稿
- リンクを貼ってブログに誘導
- ブログ記事で裏話を公開
SNSで軽く紹介
SNSで「新作ルアー完成しました!」と写真と簡単な紹介文を投稿すると、興味を持った人が見に来ます。
ブログで詳細を解説
投稿の中で「こだわりや使い方はブログで詳しく解説してます」とリンクを案内しブログへ誘導します。
ブログ記事では、そのルアーの特徴・釣果・使い方・開発の裏話などをしっかり伝える
読者の信頼感・購入意欲がUPします。
SNSとブログとショップにアクセスを循環させる
- SNSで興味を引いて、ブログで深めて、ショップにつなげる
- ショップに訪れてくれたお客様をSNSやブログへと戻す
このような流れができると、無理に売り込まなくても自然と購入につながるようになってきます。
まとめ:初心者でも大丈夫!ブログのはじめ方と続けるコツ
SNS全盛の時代ですが、実際にハンドメイド販売を続けてみて「ブログって強いなぁ」と感じる場面が本当に多いです。
SNSは「ちょっと弱いな」と思っても、修正することはできませんが、ブログの場合は何度でもリライト(記事の修正)をして、情報を強化することができます。
ブログには、情報をしっかり残せる強みや、読者との信頼関係を築ける力があります。
最初は難しそうに見えても、やってみると意外とシンプルです。
しかも、SNSとブログをうまく組み合わせれば、それぞれの弱点を補い合って、より安定した集客や販売につなげていけます。
僕自身も、最初は「とりあえずやってみよう」くらいの気持ちでした。
でも今は、ブログがあったからこそ届けられた言葉や商品がたくさんあると実感しています。
焦らず、できる範囲で少しずつ始めてみてください。
あなたのハンドメイド作品に興味を持ってくれる“未来のお客さん”は、きっとどこかでブログを読んでくれていますよ。