「副業を始めたいけど、どんなパソコンを選べばいいの?」
副業を始めるにあたって、多くの人が悩むのがパソコンのスペック選びです。高スペックなパソコンを買えば快適に作業できるのは間違いありませんが、実は副業の内容によっては高額なパソコンは必要ないこともあります。
当メディアで最も多く解説している「ブログ運営」も、それほど高スペックなパソコンを必要とせず副業を始めることができます。
副業の種類によって求められるスペックは異なることから、不要に高スペックなパソコンを買ってしまうと、無駄な出費になってしまうことも。逆に、スペック不足のパソコンを選ぶと、作業が遅くなりストレスが溜まる原因になります。
そこで本記事では、副業の種類別に最適なパソコンのスペックをそれぞれ5つご紹介します。これから副業用のパソコンを選ぶ方は、ぜひ参考にしてください!
副業用パソコンの選び方|スペックはどこまで必要?
結論から言うと、何の副業をするかによって、パソコンが必要かそうではないかが決まります。
不用品販売や転売、ハンドメイド販売など、これらは、仕入れと販売先の確保がきれば、高性能ではなくてもパソコンとスマホがあれば可能です。
一方で、動画編集、写真、イラスト販売、ウェブデザイン、プログラミングなど、大量のデータを扱う作業や高度な処理が必要な副業では、高性能なパソコンが必要です。
とはいえ、副業が未経験の人にとっては、何が何だかさっぱりわからないけど、とりあえず「それほど難しくない在宅でできる副業」と考えていると思います。
ですから、パソコンが必要な副業をする場合、「何ができるか」というパソコンのスペックについては、一応知っておく必要があります。
以下、パソコンの大まかな性能について簡単な専門用語の解説が始まります。ここから逃げちゃダメなので、しっかり読んで理解してくださいね。
CPU
CPUとは、人間でいう脳にあたる部分で、各機能に対して指示を出す機関です。
脳の部分ですから、当然スペックによって限界もあって、キャパオーバーになることがあります。
人間で例えるなら、階段を後ろ向きに登ったり、鼻から牛乳を飲みだしたりすることもあります。
というのは冗談で、CPUの性能を超える作業を行うと、各機能に適切な指示を出すのに時間がかかり、動作が遅くなったりフリーズしてしまうことがあります。
メモリとストレージ
メモリ(RAM)は、パソコンが作業をスムーズに進めるための「作業台」のような役割を持っています。ストレージ(HDDやSSD)はデータを長期的に保存する「倉庫」のようなものです。
メモリとストレージそれぞれの役割
イメージとしてはこんな感じです。
ストレージさん:「こんなにたくさんのデータがあるよ!取り出すのにちょっと時間がかかるかも…」
メモリさん:「じゃあ、よく使うデータをこっち(メモリ)に置いておくね!作業がスムーズにできるようにするよ!」
ストレージさん:「ありがとう!これでスムーズに取り出せるよ!」
メモリさん:「こっちのデータはパソコンの電源を切ると消えちゃうから、大事なものは忘れずに保存してね!」
メモリは「一時的な保管場所」なので、電源を切るとデータは消えます。一方、ストレージは電源を切ってもデータが残るのが大きな違いです。
どちらも密接な関係性があり、片方だけが強くてもパソコンの処理能力は上がりません。
HDDとSSDって何が違う?
HDDとSSDの違いは、簡単に言うと処理の速さです。
- HDD:物理的に回転しながら書き込まれるので、時間がかかり衝撃にも弱いですが、価格は安めです。
- SSD:物理的に動く部品がないので、読み書きが高速で、衝撃にも強いですが、価格は高めです。
お勧めはSSD搭載のパソコンです。
パソコンは使用していく内に、様々なデータが蓄積され、同時に作業データも保存されていきます。
そのため、処理の遅いHDDは頻繁にクリーンアップをする必要があり、それを怠ると電源を入れてもパソコンが立ち上がらないなどの不具合が多くなります。
最近のパソコンは大半がSSDを搭載していますが、購入前に必ず確認するようにしましょう。
GPU
GPUは主に絵や映像の処理を行うための部品です。
例えば、ゲームのグラフィックや動画編集、3Dレンダリングなどで活躍します。簡単に言うと、パソコンの画面に表示されるものを作り出す役割を持っています。
基本的に、動画や画像の編集や、イラストを描くなどに使う機能なので、その類の作業を行わなず、CPUだけで処理できる作業であれば必要のない機能です。
ディスプレイ
ディスプレイはモニターのことで、ノートパソコンだと一体型なので付属していますが、デスクトップパソコンだと別に用意する必要があります。
ノートパソコンだとあまり小さいディスプレイだと作業効率が落ちるため、最低でも14インチ以上をお勧めしますが、大きすぎるサイズを選ぶと持ち運ぶことが多い人は、重さが結構ストレスになります。
副業用パソコンはどこで買うのがベスト?
大手家電量販店でも、自分が求めるスペックを持ったパソコンは販売されているので、いわゆる「街の電気屋さん」で買うのもありといえばありです。
ただし、自分が必要とする性能を持ったパソコンを選ぶことができる知識は必要です。
部分的に必要であったり不必要な機能に関しては、外したり追加したりすることは基本的に難しい(できることはできるが別料金がかかることも)です。
したがって、自分が求める機能だけが入ったパソコンを選ぶことは不可能で、結果的に必要ない機能まで入ったパソコンを勧められることが大半です。
機能が増えればそれだけ価格も上がります。それとは逆に、持ち帰って実際に使ってみたら「使いたい機能がない!」なんてことも稀にあります。
特に普段パソコンを使う機会がない人にとっては、細かいことまでわからないという人が大半でしょうから、店員さんに言われるがまま買ってしまうこともあると思います。
無駄な出費を防ぐ意味では、選択肢が多い楽天かAmazonで購入するのがお勧めです。
副業別パソコンスペックの選び方
副業の種類別にパソコンに最低限必要なスペックを紹介します。
- ブログ運営・WEBライティング
- 文字起こし・データ入力
- 写真・イラスト販売
- ハンドメイド販売
- スキル販売
- ウェブデザイン・プログラミング
- 動画編集
Webライティング(ブログ運営・記事作成)
ブログ運営は文字を書くことが中心の作業なので、5万円くらいで基本的に高スペックなパソコンは必要ありません。ただし、ブログの記事や外観のデザインを調整する場面では、パソコンが必要となります。
必要なパソコンの性能
- CPU:Core i3 / Ryzen 3 以上(M1/M2 Macも可)
- メモリ:4GB以上
- ストレージ:SSD 256GB以上
- ディスプレイ:フルHD(1920×1080)以上推奨
- その他:タイピングしやすいキーボード
解説
Webライティングでは、基本的にブラウザとテキストエディタが動作すればOKです。
基本的にCPUとか気にしなくて良いですし、メモリも8GBあれば安心ですが、4GBでも何だかんだでイケるので、5万円くらいのをAmazonとか楽天で買うのが一番お得です。
ブログだけならぶっちゃけ高校生とかが学校の授業で使うようなパソコンで十分です。
ただし、ライティングなどの作業スピードを重視したいので、大きめのディスプレイを選ぶのと、できれば外付けでキーボードを用意すると作業のスピードがアップします。
文字起こし・データ入力
文字起こしやデータ入力も、基本的にはパソコンに高負荷な作業を必要としないので、高性能なパソコンは必要ありません。
必要なパソコンの性能
- CPU:Core i3 / Ryzen 3 以上
- メモリ:4GB以上
- ストレージ:SSD 256GB以上
- ディスプレイ:フルHD(1920×1080)以上推奨
- その他:ノイズキャンセリング機能付きのヘッドホン
解説
軽い作業が中心なので、高性能なパソコンは必要ありませが、音声データを扱う場合は、音質の良いヘッドホンや、ノイズキャンセリング機能があると作業効率がアップします。
とはいえ、Googleの自動文字起こし機能を使えば、誤字を訂正するだけなので、基本的にパソコンのスペックは気にしなくて良いです。
写真・イラスト販売
写真やイラスト販売では、画像編集ソフト(Photoshop・Illustratorなど)を快適に動かせるPCが必要になります。高解像度の画像を扱うため、CPU・メモリ・ストレージのバランスが重要です。
必要なパソコンの性能
- CPU:Core i5 / Ryzen 5 以上
- メモリ:16GB以上
- ストレージ:SSD 512GB以上(できれば1TB)
- ディスプレイ:色再現性の高いもの(sRGBカバー率100%推奨)
- その他:ペンタブレット(イラスト販売向け)
解説
イラスト作成の場合、液晶タブレットやペンタブレットを接続するため、USBポートの数やペンの入力遅延が少ないこともチェックポイントになります。
そのほか、パソコンのOS(Windows・Mac・Linux)によって、使用する編集ソフトが対応しているかも重要なポイントです。
初心者には難易度高め。カメラ小僧とか仕事でillustratorを使ってるとか、特別な知識があるなら別ですが、あまりお勧めしません。
OSごとの対応ソフト
ソフト名 | Windows | Mac | Linux | 備考 |
---|---|---|---|---|
Adobe Photoshop | ✅ | ✅ | ❌ | 業界標準の画像編集ソフト |
Adobe Illustrator | ✅ | ✅ | ❌ | ベクターイラスト向け |
Adobe Lightroom | ✅ | ✅ | ❌ | 写真の現像・管理向け |
CorelDRAW | ✅ | ❌ | ❌ | ベクターグラフィック向け |
Affinity Photo | ✅ | ✅ | ❌ | Photoshopの代替 |
Affinity Designer | ✅ | ✅ | ❌ | Illustratorの代替 |
CLIP STUDIO PAINT | ✅ | ✅ | ❌ | イラスト・漫画向け |
Krita | ✅ | ✅ | ✅ | 無料のデジタルペイントソフト |
GIMP | ✅ | ✅ | ✅ | 無料の画像編集ソフト(Photoshop代替) |
Inkscape | ✅ | ✅ | ✅ | 無料のベクター編集ソフト(Illustrator代替) |
ハンドメイド販売
ハンドメイド販売は、基本的にネットショップの管理や写真のアップロードがメインなので、スマホだけでも可能です。
必要なパソコンの性能
- CPU:Core i3 / Ryzen 3 以上
- メモリ:4GB以上
- ストレージ:SSD 256GB以上
- ディスプレイ:標準的なもの(フルHD推奨)
解説
ただし、アクセサリーなど細部までこだわった写真が必要な場合は、一眼レフカメラでの撮影が必要となるため、高解像度の画像をアップロードできるパソコンが必須になります。
とはいえ、メモリはネットショップだけなら4GBでも普通にイケます!
スキル販売
スキル販売では、どんなスキルを提供するかによって、必要なスペックが異なります。
たとえば、ライティングやデータ入力ならエントリーモデルのPCで十分ですが、画像編集・動画編集・プログラミングなどを提供する場合は、より高スペックなPCが必要です。
必要なパソコンの性能
- CPU:Core i5 / Ryzen 5 以上
- メモリ:8GB以上(できれば16GB)
- ストレージ:SSD 256GB以上
- ディスプレイ:作業しやすいサイズ(13~15インチ推奨)
解説
前述したとおり販売するスキルによって必要なパソコンの性能が異なりますが、高度な作業を必要としない案件(ビジネススキル指導・恋愛相談などのコーチング)に関しては、ZoomやGoogle Meetが動けばOKです。
長時間作業することを考えると、目に優しいディスプレイや、持ち運びやすいノートPCがあると便利です。
※販売形式を決めてからでないとパソコンを選ぶことはできません。
Webデザイン・プログラミング
Webデザインやプログラミングは、コードを書く作業だけならそれほど高スペックは必要ありませんが、デザインソフト(Adobe系)を使う場合は高性能なPCが必要です。
必要なパソコンの性能
- CPU:Core i5 / Ryzen 5 以上(できればCore i7 / Ryzen 7)
- メモリ:16GB以上(開発環境によっては32GB推奨)
- ストレージ:SSD 512GB以上(できれば1TB)
- ディスプレイ:フルHD以上(できれば4K対応)
解説
ブラウザでの動作確認や、複数のソフトを同時に開くことが多いため、メモリは16GB以上が推奨されます。また、快適に開発するために、外部ディスプレイを使うのもお勧めです。
とはいえ、初めて副業を行う人にとってはかなり難易度の高い内容なので、知識のないところからいきなりできる副業ではありません。
すでに、プログラミング経験者の方には説明は不要だと思いますが、プログラミング知識のない初心者がいきなり始められるような副業ではないので、お勧めはしません。
動画編集
動画編集は、最もパソコンのスペックを要求される副業の一つです。CPU・メモリ・ストレージに加え、GPU(グラフィックボード)も重要になります。
必要なパソコンの性能
- CPU:Core i7 / Ryzen 7 以上(できればCore i9 / Ryzen 9)
- メモリ:16GB以上(4K動画編集なら32GB以上)
- ストレージ:SSD 1TB以上(動画データ用に外付けHDDも推奨)
- GPU:専用グラフィックボード(NVIDIA RTXシリーズ推奨)
- ディスプレイ:高解像度(4K編集なら4Kモニター推奨)
解説
動画編集といっても企業のPR広告の作成や、ユーチューバーからの案件など、編集内容は様々です。
4K動画を編集する場合は、メモリ32GB以上・SSD 1TB以上・NVIDIAなどの高性能なGPUが必要です。
動画編集ソフト(Adobe Premiere Pro、DaVinci Resolveなど)を快適に動かすには、クリエイター向けのPCを選ぶ必要があります。
パソコン代、動画編集ソフト代、これらの費用をペイできるまで根性で続けるか、自信がない人は最初からやらない方が良いかもしれません。
パソコンの性能を最大限活かすための快適な作業環境づくり
どんなに高性能なパソコンを用意しても、作業環境が整っていなければ効率が落ちてしまいます。副業での作業をスムーズに進めるために、快適な作業環境を整えることが重要です。
外部ディスプレイを活用する
ノートパソコンを使っている場合、外部ディスプレイを追加することで作業効率が大幅に向上します。特に、ブログ運営や動画編集、プログラミングなどでは、複数の画面を使うことで作業スピードが上がります。
キーボードとマウスを使いやすいものにする
パソコン付属のキーボードやトラックパッドは使いづらいことが多いため、打感の良い外付けキーボードや、操作性の高いマウスを導入することで、長時間の作業が快適になります。
実は、とても重要なことで、マウスとキーボード(特にキーボード)を変えるだけで作業効率にかなり差が出ます。
作業デスクと椅子を整える
長時間作業する場合、姿勢が悪いと疲れがたまりやすくなります。高さが調整できるデスクや、長時間座っても疲れにくい椅子を選ぶことで、集中力を維持しやすくなります。
デスクトップだと場所も取りますし、筆者のようにデスクの上がめっちゃ散らかる人には大きめのデスクか収納が多いものがお勧めです。
それから、デスクよりも大事なチェアー(椅子)は、ニトリで買った2万円くらいのワーキングチェアを長年使ってましたが、持病の腰痛がひどくなったため、ゲーミングチェアに変えました(腰痛軽減に効果絶大です)。
長時間の作業はゲーミングチェアーが最強です。
まとめ:副業用パソコンは用途に合わせて選ぼう!
副業にパソコンが必要かどうかは、副業の種類によって異なります。
スマホだけで対応できるものもありますが、動画編集やプログラミングなど、本格的な作業をするなら、適切なスペックのパソコンを選ぶことが重要です。
また、高スペックなパソコンを購入しても、作業環境が整っていなければその性能を活かしきれません。外部ディスプレイやキーボード、ネット環境などを最適化することで、より快適に副業を進められます。
副業で使うパソコンは、用途に応じたスペックを選び、快適な環境で作業できるようにすることが成功のカギです。
とはいえ、そもそもの話、副業ってなるべく低投資で始められるからこそ意味のあるものではないですか?
そのような理由で、当メディアでは初期費用が安く利益率の高い「ブログ運営による副業」を推奨しています。

ブログ運営は、ただ単に広告収益を狙うだけでなく、自分のスキルを世の中に広く拡散できるツールとして非常に役立つもので、いわゆる「コーポレートサイト」的な側面も持っています。
本記事で紹介した副業の中にも、自身の運営するホームページをクライアントに見せることで、案件を獲得しやすくなりますし、ブログ運営で培った経験が転職に役立った事例も多くあります。
そのようなことから、パソコン選びという考えを一度リセットして、低予算で始められるブログ運営に挑戦してみてはいかがでしょう。